REAL REPORT

試作と試食の繰り返し アイデア重ねる商品開発

お米の価値と魅力を伝える新しい手段

幸南食糧本社の控え室には、ときおり食品開発加工センターで作った試作品のおかゆやおこわが並びます。スタッフがお昼休みを過ごすスペースにご意見BOXを設置して、全社員に味の感想や商品ネーミング案の意見を募るんです。先日は新卒1年目のスタッフのアイデアが採用されて、商品名が生まれたようです。

2016年に食品開発加工センターができてから、センター長として、スタッフと共に多くの商品開発に携わってきました。お米は品種や時期によって適切な水分量が少しずつ異なります。このバランスを見極められるのは、やはり米穀卸として幸南食糧が培ってきた経験と知識のおかげでしょう。

幸南食糧の基となる事業は「米穀卸業」と呼ばれます。産地から玄米を仕入れ、自社で精米し、お米として小売店や飲食店に届ける。しかし近年は米穀業界という「枠」に収まりきらない取り組みが増えてきました。産地と消費者とを直接繋ぐ架け橋となり、お米の価値と魅力を伝えるのがわたしたちの目指すものです。

そのためにギフト・ノベルティ事業を担う米匠庵が生まれ、お米のカタチを変える食品開発加工センターが生まれました。お米の新しい価値と魅力を発信するために、幸南食糧、米匠庵と食品開発加工センターが意見を交わし、お互いの得意分野を活かし、支え合いながら進んでいるのです。

試作と試食を繰り返して生まれる新商品

食品開発加工センターで作っている加工食品は、カップ型の容器に入ったおかゆやパックご飯の他、おこわ、お赤飯など様々です。スープなどの汁物も作ることができるので、可能性の幅はかなり広いのではないでしょうか。

商品開発は日々のアイデアから生まれます。何か美味しいメニューがないか、スタッフと一緒に知恵を絞っているのです。使えそうなアイデアが出て来れば、提案して試作です。ここからが大変です。

特にお米以外の具材が入った加工品は、完成までに長い時間を要します。何度も何度も試作を重ね、食べては調整、味見しては修正の繰り返しです。水分量、具材の大きさ、量、お米の品種、全てのバランスが黄金比で整わなければ、おいしい加工品は完成しません。倉庫には、これまで作った試作品がたくさん並んでいますよ。

何度も作って、何度も食べて、本社のスタッフに味の感想や意見を聞いて、微妙な調整を重ねてやっとひとつの商品ができあがります。お米のプロフェッショナルが作るお米の加工食品ですから、できるだけ美味しいお米を食べてほしいのです。

新しい挑戦を支えるのは「基本」

食品開発加工センターの設立は幸南食糧にとって大きな変化でしたが、ちょうど設立と同時期に、もうひとつ大きな出来事がありました。大阪府下の米穀卸業界では初めてとなる「FSSC22000」取得です。これは世界的な食品安全マネジメントシステムの規格で、厳しい基準を満たさなければなりません。

これまでも幸南食糧は「安心・安全のおくさま印」という信頼を40年以上築き上げてきました。ただ、近年は米匠庵や食品開発加工センターとの連携により、幸南食糧には様々な展開が生まれています。これまでになかったアイデアを、これまでお付き合いのなかったお客様にもご提案できるようになりました。国際的な基準を満たしていることで、そんなお客様にも幸南食糧の安心と安全を、少しでも感じていただけるのではないでしょうか。

新しいことを始めるには、基本が肝心です。幸南食糧として築き上げてきた米穀卸としての実績、安心・安全という信頼があってこその、米匠庵、食品開発加工センターだと感じています。食品開発加工センターはまだまだこれからですから、提案の幅、信頼の幅が広がるよう、頭を柔らかくして商品開発を進めていきたいと思っています。

関連記事 : # アイデアを実現できる自由度